冷凍技術の驚きと未来への期待

冷凍技術の驚きと未来への期待

この前仕事終わりにコンビニに行ったんです。

お弁当コーナーに一直線。で、「あ、デザートほしいな~」ってなって
冷凍食品とかアイスがずら~っと陳列されたコーナーに行ったら、そこでふと目に入ったものが…。

思わず「なんじゃこりゃ~!?」って叫びたくなるほど驚きました。

とりあえず手に取ってみたんです、そう「冷凍刺身シリーズ」
いや~すごいなぁ。コンビニでこんなもんが売ってるなんて…と感心しすぎて語彙力を失いそうになりましたね。

 

他の方のレビューでありましたが、「21世紀の冷凍技術すげぇ!」
まさにこれですね。

 

ひとしきり裏の成分表示とか見た後、そっと戻してレジを終えコンビニから撤退。

夜道を歩きながら「進化すげー」って日本の進化技術に拍手を送りたくなったところで、
あ!アイス忘れたを忘れてしまったことに気づきました。

まあまあ気づくの遅かったですね。家、目の前だし。

ガッカリは一瞬しました。けど一刻も早く帰って調べたかったんです。冷凍の技術について

 

今日は私の勉強した記録も兼ねて、調べたことをここにまとめさせていただきますね。

 

私の勤める「だんらん処一」では、毎日市場に赴いて新鮮な海鮮を仕入れています。

 

遠い場所で獲れた魚、例えばマグロなんかは船上で急速冷凍され市場で売られていることもあります。

急速冷凍がない時代は、冷凍食品について多くの懸念がありました。
もちろん、とれたてや、作りたての食べものに比べて、一度冷凍した食べものはあまりおいしくないという印象が強くありました。

 

冷凍したものは、食べ物の中で氷の結晶が大きくなり、細胞をこわしてしまうんです。
細胞がこわれると、解凍した時に栄養成分などが液体となって外に流れ出したり、食感が変わってしまったりします。

 

この問題を解決するために開発されたのが「急速冷凍」です。

食べものの中の水分が凍り始めると、約-1˚Cから-5˚Cの間では氷の結晶が成長していきます。
この温度帯を早く通過させれば、氷の結晶の多くは大きくならず、細胞はこわれません。

 

日本では1960年頃からこの技術をマグロなどの冷凍保存へといち早く実用化しました。
そこからチェーンの回転寿司なんかで広く提供され親しまれるようになったのです。

 

ですが当時、冷凍技術はまだ完全ではなかったんです。
急速冷凍しても、こわれてしまう細胞はあり、非常に低い温度で保存しても食材によっては変色や変質を完全に防ぐことができないからです。

 

そこで登場!「瞬間冷凍」技術です。
急速冷凍をふくめた普通の冷凍法では、表面から奥に向かって凍っていきます。

しかし瞬間冷凍では表面も奥(中味)も同時に凍ります。
そのため氷の結晶は他の結晶と合体して大きく成長する前に、小さいままバラバラの状態で凍ります。
そのため、細胞の破壊はほとんどなくなるのです。

 

まだまだ日本の冷凍技術は進化し続けています。ますます期待できますね。

 

いつかの未来、日本の進化した冷凍技術によって、遠くの皆さんも「だんらん処一」の海鮮料理の味を自宅で本物と同じように楽しめる日が来ることを期待しています。

 

令和2年度第3次補正 事業再構築により作成