「ハモ」の舞台裏:知性と気性、そして美味しさ
魚を紹介するシリーズが始まりました!
今回の主人公は「ハモ」です。
夏が旬ですので、夏になると必ずその名前を見かけますよね。
ハモはアナゴやウナギのような細くて長い体を持ち、身のおいしさから高級魚とされています。
先ほども書きましたが、ハモはウナギと同じ細くて長い体も持ちますので、「ウナギ目」に分類されています。
より詳しく分類すると「ウナギ目アナゴ亜目ハモ科ハモ属」となります。
比較的温暖な環境を好んでおり、インド洋の熱帯または温帯域や西太平洋に広く生息しています。
ハモはとても気性が荒いことで有名です。
口は目の後ろまで裂けているため大きく開くことができ、口内に並んだ鋭い牙が特徴的です。
目は大きく、獲物の視認性を高めています。
他にも、背中から尾に続くヒレは大きめで、ウロコを持たない体の側面にある水流などを探知する役割を持つ「側線が発達しているのもハモの特徴です。
遊泳力も強く、水流などを敏感に察知することで獲物の発見や捕食がよりスムーズにできます。
仲間同士の喧嘩は頻繁にあるし、漁で捕獲されたときは近くのあらゆるものに嚙みつきます。
生命力は強いですが、捕獲された際、船の生け簀にいれると仲間同士で殺し合います。
噛む力は強く、漁師さんの長靴や軍手を簡単に貫通します。
またハモの血には毒があります。
「イクシオトキシン」という毒がで、目や傷口に入ると炎症を起こしたり、食べた場合は吐き気や下痢などの症状が現れます。
大量に摂取すると死に至る可能性もあるので、気をつけてください。
気性の荒さから分かるように、ハモは肉食性です。
夜行性なので、夜になると鉱物のアジやカサゴ、サンマなその魚やイカ、タコ、エビ、カニ、イソメを捕食します。
ハモの名前の由来は諸説あります。
攻撃的でよく噛みつくので、「噛む」「食べる」という意味から「食(は)む」→「ハモ」になったという説があります。
ハモの漢字は、魚へんに「豊」の「鱧」と書き、つくりの「豊」には「曲がりくねる」という意味と
「黒い」という意味があります。
「くねくねと曲がりくねった黒い色の魚」という意味で「鱧」という漢字になりました。
中国では「鱧」はハモではなく、「れい」と読み、ライギョのことを指します。
ハモの歴史は縄文時代まで遡ります。
当時生きたまま運べる数少ない魚の一種だったため、西日本ではかなり重宝されていたようです。
ハモは様々な方法でおいしく食べることができます。
ハモちり、唐揚げ、天ぷら、寿司、蒲焼き…。
当店でもおいしいハモを食べることができますので、ぜひ一度「だんらん処一」までお越しください。
※入荷状況による
令和2年度第3次補正 事業再構築により作成